とよた市民活動情報サイト市民活動におけるQ&A

市民活動におけるQ&A

Q NPOってなに?

A 「Non Profit Organization(非営利組織)の略です」
NPOは、保健・医療・福祉の増進、子どもの健全育成、まちづくりの推進、環境の保全など20の分野で、 社会課題を解決する活動や、社会に対して新しい価値を提供する活動をしています非営利とは、「第一の目的が利益を得ることではない」という意味です。また、仲間や寄付者で利益を分けることはできません。ただし、利益を得てはならないというわけではありません。得た利益を目的に沿った事業のために使うことはOKです。また、NPOのスタッフが労働の対価として賃金を受け取ることは、利益の分配には当たりません。
NPOが存在する理由は、「行政や企業とは違った方法で、社会をより良くする活動を行うこと」にあります。 「自発性・自立性を持って民間が行う公益活動」という点が重視されています。

Q 市民活動ってなに?

A 「豊田市では『営利を目的とせず、市民が自主的に行う公益的な活動』と定義しています」
現在の社会にある課題を解決するためや、社会に対して新しい価値を提供するために、 目的をもって活動を行うことです。
例えば、「山の手入れがされず木が密集して生えており、しっかりとした根を張れない。 その結果、大雨が降った際に土砂崩れや倒木が発生するなど、災害発生の要因となる」という課題があります。それを解決するために、「山の状況を調査し、山主の代わりに間伐を行う」「市街地に住む人達にも山の状況を知ってもらうために研修会を開く」といった活動をすることです。
とよた市民活動センターには、現在約260の市民活動団体が登録しています。

Q 「公益的な活動」ってなに?

A 「利益を受ける人を限定せず、広く市民のために活動することです」
公益的な活動と呼ぶには、活動を「開く」ことが必要です。 例えば仲間内だけで行う勉強会を、一般市民の参加を可にすることで開かれた活動になります。メンバーの親睦やスキルアップを図ることは共益的な活動です。自分自身のための勉強といった個人的活動、同窓会やサークル活動は、市民活動とはみなされません。

Q ボランティアってなに?

A 「放っておけないという自発性を持って、誰かのために個人ができることを行うことです。」
「ボランティア=奉仕」と言う人もいますが、実際はかなり概念の異なる言葉です。 ボランティアは自ら志願してやることであって、我慢してやることではありません。例えば、阪神淡路大震災でボランティアとして現地に出向いていった人たちは、 自己犠牲の精神で現地に向かったのではなく、「放っておけない」から現地に向かったのです。
ボランティアには、自分で考え自己責任で行動することが必要です。自発性の他に、「公益性・先駆性・対価を目的としない」といったキーワードがあります。

Q 「NPO法人」ってなに?

A 「法に基づいた認証を得て、法人格を取った団体です。」
「NPO法人(特定非営利活動法人)」とは、NPO法に基づいて法人格を取ったNPOです。法人格の取得は、所轄庁の認証を経て法務局で登記することで成立します。認証を受けていない団体は「任意団体」と呼ばれます。
市民活動団体(任意団体)がNPOを名乗ることは自由ですが、「NPO法人」という名称は認証を受けなければ名乗れません。

Q NPOとボランティアの違いは?

A 「NPOは組織、ボランティアは個人の活動です」
どちらの活動も営利を目的とせず、社会や地域のために貢献しているという点では同じです。 NPOはミッション(社会的な使命)の達成を目的に活動する組織、ボランティアは個人の活動です。想いを持ったボランティアが集まって、役割を明確にし組織化して活動を行うとNPOになります。組織として行動することでより大きなことにチャレンジでき、継続性も上がります。

Q NGOってなに?

A 「NGOはNon-Governmental Organization(非政府組織)の略です」
国境を越えて活動を行う民間組織です。基本的にNGOはNPO(非営利組織)に含まれます。政府とは異なる民間の立場であることを重視した表現です。例えば、よく知られているNGOの一つとして、ノーベル平和賞を受賞した「国境なき医師団」があります。

Q NPO法人になるメリット・デメリットは?

A 「社会的、対外的な信用が得られます」
法人格があると、団体が社会的に認められやすいというメリットがあります。具体的には、団体名で家賃契約や不動産登記、 銀行口座の開設ができる、行政と業務委託が結びやすい、といったことです。ただし、デメリットもあります。情報公開義務が発生し、毎年会計や事業報告を出さなければならないので、事務作業が増えます。
法人格を取らない任意団体でも活動はできますし、自由度が高いため、あえて任意団体の形をとり続ける団体もいます。 なぜ法人化するのかを明確にしておく必要があります。

Q NPOの強みは?

A ①「行政と比べて、NPOは地域に密着した小さなニーズをスピーディーに解決できます」
行政は、税金でダムをつくったり、大きな橋をかけたりといった大きな事業を行います。 NPOは、地域に密着した小さなニーズをスピーディーに解決できます。例えば災害時、行政は公平性を保った適切な判断を下すために全体の状況を把握する必要があり、 行動を起こすまでに時間がかかります。NPOの場合、構成員の了解が得られればすぐに行動することができます。もちろんNPOにも説明責任・成果報告・情報公開は求められますが、行政より早く能動的な意思決定ができます。



A ②「受益者負担の原則が成立しない事業(利益を受ける人から費用を回収できないとき)でNPOが活躍します。」
NPOがミッションを達成していくための活動は、必ずしも対価が得られるとは限りません。例えば、動物の保護活動に取り組むNPOは、動物が「助けてくれてありがとう!」とお金を払ってくれるわけではありません。活動に共感した人々からの寄付などをもとに活動を行っています。しかし、そうしたところにこそ、利益の追求を目的としないNPOの活動が必要であり、社会からも期待されています。

Q ファンドレイジング、クラウドファンディングってなに?

A 「ファンドレイジングは『資金調達』、クラウドファンディングはそのうちの手法のひとつです。」
ファンド(fund)は「お金」、レイズ(raise)は「集める」という意味です。クラウドファンディングはファンドレイジングの手法のひとつです。考え方としては昔からあって、モーツァルトも似たようなことを行っていました。町民からお金を少しずつ集めて作曲活動(プロジェクト)を行い、出来上がった楽譜にサインをして支援者に1枚1枚プレゼントしていたという話があります。ただ、最近はクラウドファンディングというと「インターネットを使って」という意味合いが強いようです。