とよた・音楽の大河コンサート”珠玉のピアノトリオコンサート~偉大なる藝術家の思い出に~”を開催しました
公開日:2025年10月14日 最終更新日:2025年10月15日
第20回とよた・音楽の大河コンサート を開催しました。
日時 2025年10月12日(日)14:00~16:00
場所 豊田参合館 豊田市コンサートホール
出演者
ヴァイオリン 林こずえ
チェロ 山田真吾(豊田市出身)
ピアノ 前田祐里
参加者 一般163人 学生18人(内 小中学生6人)
スタッフ 11人
豊田市内の各地域で、お神輿や棒の手演舞、屋台などでにぎわう「秋まつり」が繰り広げられる日に、豊田市コンサートホールにおいて「珠玉のピアノトリオコンサート~偉大なる藝術家の思い出に~」を開催しました。
このプログラムの副題にある「偉大なる藝術家の思い出に」は、本日のメイン演奏曲であるチャイコフスキー/ピアノ三重奏曲イ短調作品50の副題です。
さて、この日のプログラムを紹介します。
前半は、誰もが一度は聴いた愛らしい名曲の数々です。
第1曲目 エルガー:愛の挨拶
第2曲目 ラフマニノフ:ヴォカリーズ作品34-14
第3曲目 ハイドン:ピアノ三重奏曲 第25番ト長調「ジプシー」
第1楽章は明快で軽快なソナタ形式
第2楽章は優美で歌心溢れる変奏曲
第3章「ジプシー風ロンド」は民俗的なリズムが特徴
第4曲目 ピアソラ:ブエノスアイレスの四季 から「冬」
後半は本日のメイン演奏曲です。
第5曲目 チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲イ短調作品50「偉大な藝術家の思い出に」
第1楽章 悲歌的小品
第2楽章 A 主題と変奏
B 最終変奏とコーダ
ロシアを代表するチャイコフスキーは、数々の名曲を作曲しましたが、ピアノ三重奏曲はこの一曲だけで、そこには深い心痛が込められています。
音楽教育者でピアニストとして、ロシア音楽界の発展に尽くした親友ニコライ・ルビンシテインの死を悲しんだチャイコフスキーは、『偉大な芸術家の思い出』と題してニコライに捧げました。演奏時間が50分にも及ぶ大作です。
この、「故人を偲んでピアノ三重奏曲を作って捧げる」という美しい伝統は、後に続く作曲家たちにも受け継がれます。
尊敬するチャイコフスキーの訃報を受け取ったラフマニノフが、大きな喪失感と悲しみの中で、『ピアノ三重奏曲第2番“悲しみの三重奏曲”』を作曲したことも知られています。
カーテンコールでは、万来の拍手を浴び、豊田市コンサートホールでの次回公演で再会することをお約束して、終演となりました。
『チャイコフスキーのピアノトリオを聴きたくて』と、遠方は大阪府堺市/県内知多市から、また市内各地からご来場いただいた多くのお客様にご満足いただけたコンサートとなりました(アンケートより)ことに安堵するとともに、皆さまのご厚情に感謝申し上げます。